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へヴィでチェーンな店員の妄想雑記帳(18未満非推奨)
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    異世界ファンタジーで降臨モノ。
    多少のエロスが入りますが基本まったり日常系です。(一人語り文)
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     とりあえず川神さんとの結婚で「夜の国」王都の宗教問題は解決した。まだ人の間ではぎこちない様子も見れるが神様同士の仲が良いので時間が解決してくれるだろう。
    十日ばかし黒河の神殿に篭りっきりだったので星神姉さんとフクロウの顔が険しい。新たな宗教問題が発生してしまったのだろうか。
     
     フクロウ的には川神さんとの結婚は歓迎で問題ないのだが、星神姉さんは当然のことに大反対だ。まあ、もう結婚しちゃってるんで反対も賛成もないんだが、修羅場が面倒くさい。
    「あのドブ川がぁー」と外に飛び出す星神姉さん。帰ってきて早々に黒河の神殿に戻るのが面倒なので放っておく事にする。
     
    テラスでフクロウから奇跡候補を聞きながらお茶をしていると、バーコードな頭髪の小太り爺さんが右頬を腫らした星神姉さんを引き摺って来た。それを見たフクロウが舌打ちをした。
     
    「参内が遅れました事、深くお詫び申し上げ奉ります」と言うバーコード爺さんはやはり関係者なのだろう。星神姉さんはピクリともしない、バーコード爺さんと川神さんどちらに殺られたのだろうか。
    とりあえずバーコード爺さんに名前を聞くと「なんと嫌味を言われる」とか言う。爺さん曰く、第一使徒で、不動の座の、導きの星であるとかいくつか聞き覚えのある事を言うのでその事を質問すると、爺さんはむにゃむにゃ言って星神姉さんに青白い電撃を喰らわせた。
     
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     爺さんは星神姉さんを折檻するので忙しそうだったので、フクロウに爺さんの正体と星神姉さんとの関係を聞く。
    フクロウが語るところ、爺さんは星神の最上位である第一使徒「極北太星」別名「導きの星」で、姉さんはその娘で第三位「明星」別名「惑い星」と言うらしい。つまり、姉さんは身分詐称の罰を受けているということなのか。
    親の肩書きで主に自己紹介とかバレないと思ったのだろうか、それとも遺産相続的な何かで姉さんが爺さんの跡継ぎだからOKとかあるんだろうか。
     
     「改めまして」と二人平伏する星神親子。降臨の祝いから始まって巨神兵戦の戦勝、新王選出、川神調伏(結婚)と月神賛美のオンパレード。用件が分からない。
    なので何しに来たのか聞くと二柱して変な顔になる。方や爺さんは、遅れたのは決して叛意があったからでは無いとか、自分の神殿で諸神と宴を開いたのはあくまで主上の名代としてとか、星神の忠誠には一片の曇りも無いとか畏まり、方や娘はお決まりの捨てないで下さい、と泣き縋り疑問が解決しない。
     
    「大神様の使徒である星神たちは使命を授かりに来たのです」
    そこに、現れた川神さんが答えをくれたので助かった。さすが僕の奥さん。ただの美人さんではない。
    使命、つまり仕事だろう。大丈夫だ、フクロウの奇跡候補リストには仕事が沢山載っている。
    安心するよう、星神親子に声を掛けてやる。優しい主に感謝の涙を流す従者、微妙に意識がずれてる気がするけど問題ないだろう。
     
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     川神さんが来た理由は個神的なことではなく、以外にも政治の話の為だった。
    川神さんは「夜の国」王都を貫いて流れる「黒き大河」の神様なのだが、その大河は途中で北と東の二手に分かれ、北に向かう流れが「知の国」を縦断して大海へ注いでいる。
    現在、「夜の国」と「知の国」は戦争中であり、「知の国」は「黒き大河」を利用して「夜の国」に軍団と物資を送り込んで来ている。大河の利用は「黒河の神殿」が「知の国」と契約を交わして許可を出している。
     
    ところが先日、「夜の国」の祭神である月神こと僕と川神さんが結婚してしまった。川神さんは妻の務めとして夫である僕の命に従おうと思っているけど、契約も信徒も大切なので困ってるのだと。
    水上交易を監督する「黒河の神殿」が今、祭神の義理と契約の間に挟まれ分裂の危機にあるので助けて欲しい、と言うのが今回の訪問理由だそうだ。
     
    つまり川神さんのお願いは、この戦争で「黒河の神殿」がすることを見逃して欲しいという事だろう。実に政治的な話であるので、知恵のありそうなフクロウと極北爺に相談する。
     
    「人は神に従うべし」さすが猛禽類、フクロウは先鋭的だ。人が結んだ契約などに神が縛られるべきではなく、主たる僕の下、敵の船を沈め、自分たちと共に流れの力で一気に川を下り「知の国」に攻め入るべきだと主張。川神さんの力があれば炎神をこの大陸から追放できるらしい。
     
    「神と人の行動を分けましょう」言い訳くさい話をする極北爺。人が結んだ契約に神が縛られる必要は無いが、神が人の結んだ契約を破る事もない。川神さんは「夜の国」に協力し、「黒河の神殿」は「知の国」へ協力すれば良いと主張。川神さんと黒河の神殿が戦場でかち合わなければ何ら問題は起きない、と言う。
     
    黒川神なんて必要ありません、と星神姉さん改め明姉さんが呟いてた。星神ってどれ位いるんだろう。
     
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     「川向う」問題を解決した川神さんとの結婚が、新たな問題を引き起こすとは。神様と言えども世界はなんとも扱い辛い。
    この問題の解決策もきっと新しい問題を何かしら作るんだろう。
     
    「祭りをしよう」僕の案に誰もが変な顔をしていた。
    祭り、僕と川神さんの結婚と妊娠を祝う祭りを「黒河の神殿」を使って黒き大河全域でやる。祭りの間は軍船の通行禁止、お祝いだから禁止。祭りの期間は子供が生まれるまで。
     
     それは問題の先延ばし以外なんの効果もありません、という顔をフクロウがしていたのでデコピンしてやる。祭りの間に戦争終わらすんだよ、と笑顔で川神さんにサムズアップしてみせるが意味は分からないようだった。
    しかし、僕が解決策を示したので川神さんは喜んでくれたみたいだ。早速、神官たちに話してきますと川神さんは自分の神殿に戻っていった。
     
     とりあえず河から戦争を引き離した。あとは戦争がまた河に戻らない様に終わらせる方法を考えれば良い。これはフクロウが思ってるような先延ばしの時間稼ぎではなく、新しい問題を作ってやったのだ、こちらから。
    この問題は難しいだろう、だけど応えるのは僕らだけでなく、相手も同じなのだ。問題を先に知ってる分、有利だともいえる。
     
    早速、人に教えてやろう。神官を呼び、軍人に戦争計画を作らせよう。神様ばかり働いているのは人の世にとって良くない事だ。
     

     
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